【知らないと損する!?】ロンドン地下鉄の料金に関する話2
↓の続きになります。
前回に引き続き、ロンドンの地下鉄、Tubeの知られざる(?)特徴・ルールを取り上げていきたいと思います。こうした特徴は利用者側の多様性というか、都合みたいなものを色々斟酌した結果として複雑になっちゃったのかなぁ、と思わないでもないのですが、ロンドンの鉄道会社はストライキはやるわ、値上げはするわなので不満も色々言われてるし、もっと上手くできるんじゃないか?とも思いますね。
この記事では多分そこまでお得とか、節約とか直接役立つ情報は無いかもですが、日本と色々違うんだなー、ぐらいにお楽しみいただければと思います。とは言え、罰金が発生するルールなんかも出てきますので、知っといて損はないでしょう。では行ってみましょう。
▶ 知らないと損する?かもしれないルール達
不完全な旅<INCOMPLETE JOURNEYS>
ロンドンの駅の出入りに関しては改札でしっかりとゲートがある駅と、Oysterカードを読ませる機械はあるけど駅と外の境界がはっきりしない駅があります。↓はカードを読ませる機械にゲートとしての機能は無いやつ。
なので降車時にタッチし忘れて出てしまうと、Oysterカードの記録上では電車に乗った駅はわかるけど、降りた駅がわからない状態となります(逆も然り)。そうするとINCOMPLETE JOURNEYと呼ばれる妙にエモい響きの状態に突入です。(バスは降車時のタッチは不要)
これをやってしまうと自動的に限度額(〜£8.80)が課徴される上、一日の上限額としてはカウントされないという恐ろしさ。その日のうちに駅に行ってタッチすれば問題無しかと思われますが、何時で1日の終りされるのかというのがいまいちわからない。TfLのサイトにはところどころでAM4:30〜翌AM4:29までが一日のサイクルとして扱われているような記述がありましたが確信がもててません...。とにかく降りるときに機械にタッチするのを忘れないことが重要ですね。ちなみにやむを得ない事情がある場合などは適正な料金分だけ徴収されるよう申告する仕組みはあるみたいです。*Link1参照
話は逸れますが、ロンドンでは駅によっては、DLRなんか特に顕著なのですが、改札が無く、さらに日本で見られる駅員として仕事をする人がいないケースがあります。電車の運転も自動だったりします。ということも相まってかキセル(無賃乗車)をする人がけっこう多い様子。
人混みに紛れて改札を通り抜けたり、飛び越えたりくぐったりはけっこう見かけます(治安が悪いとこだから?)。これが改札のない駅だと単に機械にタッチしなくても出れるのでよりキセルがしやすくなります。鉄道側も防止策として電車内で移動中にOysterカードの記録を確認したり、駅の出口で日本の飲酒検問よろしく大々的に待ち構えてたりする場合がありますが、遭遇する確率はそこまで高くないように思います。ちなみに私はカードの提示を求められたとたんにわけわからんことを叫び続けカードのチェックを受けないまま次の駅で降りた強者を見かけたことがあります。
規則上、キセルが発覚すると£80徴収されることになっています(21日以内に支払えば£40)。つまり、乗る時の方がチケットのタッチは重要ですね。うっかりカードのタッチをしないまま乗ってしまうと、罰則の対象になりかねません。気をつけましょう。*Link2参照
▶Link1:Incomplete journeys - Transport for London
▶Link2:Penalties & enforcement - Transport for London
コンタクトレスカードだけのキャッピングルール(上限額)
コンタクトレスカードと呼ばれる銀行のカードを使うと、これがOysterカードの代わりとして使えます。Oysterカードのようにチャージすること無く、直接銀行の口座から料金が引き落とされるみたいですね。*Link3参照
そして前記事で"オイスターカードから引かれる料金には1日の上限額がある"として触れましたルールがコンタクトレスカードなら週単位の上限としてもカウントされます。
これは例えば、1回£2.3のZone1内の移動であれば、何度使っても1日£6.4以上は引かれない1日の上限があるので、これが7日間続けば£44.8となるはず。ですが、週の上限が£32.1となっているためそれ以上は引かれません、ということらしい。そしてこれはOysterカードの利用時には適用されず、コンタクトレスカードだけの特典(?)となっているのです。うん、ややこしいですね。なんで統一しないのか?
また注意点としては同じコンタクトレスカードを使い続けないと計算されない(複数のカードを通算して計算出来ない)ことと、月曜始まり/日曜終わりとしてカウントされるため、月曜から使い始める方が有利ということです。最初から1週間分のTravel Cardを買えば曜日を気にせず使えるという利点がありますが、例えば都合がつかなくなって3日分使わなかったというケースには対応できないですね。あんまりないパターンだとは思いますが。*Link4参照
コンタクトレスカードは自分は持ってないのですが、銀行の支店か、電話でお願いすれば作れるみたいです。気になる方は口座を持ってる銀行のサイト等で確認しましょう。
▶Link3:Contactless - Transport for London
▶Link4:Travelcard | TfL Visitor Shop
Travel CardとOyster Cardではどちらを買ったほうが得なのか、については以下のリンクが参考になるかもしれません。細かい話にはなりますが。
▶Link5:London Transport: Which ticket do I need?
Oyster Cardにマイナス額が計上される場合(Negative Balance)
Oyster Cardにチャージされている額が最低運賃よりも上回っていれば改札ゲートは通れます。そして、最低運賃の範囲より遠いところで降りたとしてもゲートを通ることができ、不足している額はそのままマイナス分の金額としてOyster Cardに記録される仕組みになっています。これは夜間にTop Upができる機械が減ることや、今では現金による支払いを受け付けないバスで金額が足りなくても乗れるようにするという配慮から実施に至ったようです。これによってPay as you goの金額が足りなかったとしても日本ではゲートが閉じて通れず恥ずかしい感じになったりするようなシーンが減るというわけですね。
額面がマイナスになったOyster Cardは再度Top Upすることによって精算されて、また使用できるようになります。ネット上ではマイナスのままゲートが通れてしまった(本来は通れないはず)ためそのまま乗っていたら、違反とみなされて罰金の£40を払った人もいるみたいでした。怖や怖や。あれ、でもマイナスの状態で定期使ってたらどうなるんだ・・・?とにかく、マイナスになったらすぐにチャージするにこしたことはないですね。
▶Link6:Talk:Oyster card - Wikipedia, the free encyclopedia:Negative Balance?
Pink Card Reader
Zone1を通らず、迂回するようにZone2の反対側に移動したような場合、運賃としてはZone2の移動分だけで済む、というのは先に触れましたが、これを成立させるためにPink Card Readerというものにカードをタッチさせなきゃいけない場合があるみたいです。自分はまだ使ったことないですが。
▶Link7:Pink card readers - Transport for London
駅に入って、同じ駅から出た場合
こういったケースも起こらなくはないかなぁ、とは思うのですが、同じ駅で出入りをした場合は入ってから出るまでの時間によって料金が決まるみたいです。驚きの内容です。
入ってから出るまでが0〜2分の場合
なんと、最大料金(〜£8.8)が(一旦)課金されます。ただし、駅を出てから45分以内に同じ駅、もしくは別の駅からゲートを通れば課金された分は帳消しになります。これより前にバス、トラムに乗ったりした場合は返金が発生しません。また、ゲートタイプでないカードリーダーを使って出ていた場合には適応されません(最大料金の課金が発生しないと思われる)。
・・・謎仕様です。TfLのサイトの英文も読解に困難を極めますので、私の英語力に不安な方は是非サイトを確認して見てください。*Link7.8参照
入ってから出るまでが2〜30分の場合
最低賃金が適応されます。ただし45分以内に再度ゲートを通れば先の最低賃金は返金されます。
入ってから出るまでが30分以上の場合
最大料金(〜£8.8)が2回分課金されます(1度目の降車時と2度目の乗車時にタッチしなかったものとみなされる)。・・・ヤバいね。
▶Link8:Touching in and out - Transport for London(Same Station Exits参照)
▶Link9:Oyster and National Rail » Same Station & Continuation Exits
30分以上の場合はなんとなく筋が通っていると思うのですが、0〜2分で最大料金と言うのはなかなか解せない。TfLは何を懸念してこんなルールにしているのでしょうか?しかしこのルール設計からして、駅の中を通って反対側に出たいという要望は受け付けないとか、一度駅に入った以上気が変わったとしても電車使え、というメッセージが込められているような気がします。
いずれの場合も正当な理由がある場合は申告して返金してもらえるようになっているそうですが。もしこんな場面になったら係員を見つけて相談するのが良さそうですね。
自転車の持ち込み
自転車の持ち込みは路線、区間、時間によってルールが異なります。折りたたみ自転車はいつでもどこでも持ち込み可能です。詳しくは下記。
▶Link10:Bikes on public transport - Transport for London
多分ないがしろにされてるルールでしょうけどね。このルールについて罰則の規定があるのかわかりませんが、路線図で折りたたみ自転車しか持ち込めない区間でレーサーっぽい自転車を載せてる人、けっこう見かけます。
まだまだ細かいルールとかありそうですが、こっちはサイト読むのももう疲れたわ!
ロンドン鉄道各社はもっとわかりやすくシンプルに且つ利用者全員にルールが浸透されるようもっと努力すべきではないか、との疑問を提唱し、この記事は終わりです・・・。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます!気に入っていただけましたら記事をシェア、またコメントを頂けると嬉しいです!次回もよろしくお願いします!╰( •́ω•̀ )╯